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表記ゆれをAIで直すには?|固有名詞を守る用語集と校正手順【2026年9月】

AI校正は採用表記と除外箇所を先に決め、修正候補だけを一覧にします。会社名・引用・URLを守る用語集と、直してよい箇所を確かめる練習原稿を用意しました。

更新公式ページの確認日 2026年9月22日AIツール料金表 編集部

ノート PC を使う人の手元
写真: Christin Hume(Unsplash)

文章の表記ゆれをAIで直すなら、先に「採用する表記」と「変えない箇所」を決め、全文の書き換えではなく修正候補の一覧を出させます。 会社名や引用に含まれる文字までそろえると、表記統一のつもりで原文を壊します。 まず用語集に適用範囲を付け、採用した修正だけを原稿へ反映してください。

表記統一の用語集テンプレートを使う

用語集に範囲を付け、候補を確認し、修正と例外を照合する
編集部作成の校正手順。 写真: AIツール料金表 編集部 (編集部の自作図)

AIに「表記を統一して」と頼むだけでは足りない?

「ユーザ」と「ユーザー」のどちらを採るかは、文書の方針によって決まります。語が違って見えることと、誤りであることは同じではありません。指定をせずに全文を直してもらうと、表記だけでなく語調や意味まで変わった箇所を探す作業が増えます。

たとえば一般名詞の「サーバー」を「サーバ」に統一する方針でも、会社の正式名称が「株式会社サーバー工房」なら、その名称は変えません。ひとつの文字列が同じ原稿内で、一般語と固有名詞の両方に使われるためです。

この記事では用語集と修正差分の確認を扱います。どの生成AIが文章を書けるかを比較したい場合は、文章作成ツールの比較へ進んでください。

用語集には何を書けばよい?

採用表記・候補表記だけの置換表では、例外を残せません。適用する範囲と除外する範囲も同じ行へ書きます。

項目 記入例 役割
採用表記 ユーザー 一般本文で使う形
修正候補 ユーザ 発見したら確認する形
適用範囲 編集部が書いた説明文 自分で変更できる範囲
除外範囲 直接引用・正式名称・URL 文字列が一致しても変えない範囲
判断者・版 編集担当・用語集v1 意見が割れたときの確認先

配布テンプレートは、この記事の練習用方針を記入済みです。どの文書でもこの表記を採るべきだという意味ではありません。自分の組織や掲載先の方針がある場合は、その決定に合わせて内容を入れ替えます。

「利用者」と「ユーザー」のような言い換えは、長音の有無だけを直すルールとは分けます。対象が同じか判断できない語を、表記ゆれだからと機械的に同義語へ置き換えないでください。

Wordの辞書と、この用語集は何が違う?

Wordには辞書への単語登録や検索・置換の機能があります。それぞれの公式案内を確認すると、使い分けは次のようになります。

辞書への登録と置換の使い分け の基本データ更新日 2026年9月22日

公式情報
機能公式案内この手順での使い方
Wordの検索・置換一致した語句を一括、または1件ずつ置き換えられる例外のある語は位置を確認してから適用する
置換前の確認Microsoftは各項目を確認できる個別の置換を推奨している固有名詞や直接引用を飛ばして確認する
スペルチェックのユーザー辞書登録した単語はOfficeプログラムのスペルチェックに使える別表記を統一する方針表とは工程を分ける
適用範囲Wordの公式機能説明。配布CSVは編集方針の表でありWord辞書ファイルではありません。

出典:

Wordの辞書に単語を登録する操作と、原稿内の別表記を採用表記へ直す判断を、同じ工程として扱わないことがポイントです。用語集のCSVはチームの方針を共有するための表であり、そのままWordのユーザー辞書に取り込めるファイルではありません。

固有名詞と引用を残せるか、どう確かめる?

次は編集部が作成した架空の原稿です。会社名は説明用の設定で、実在の会社への言及ではありません。練習用PDFと同じ内容のテキストを用意しました。以下の表は編集部が決めた期待判定で、AIやWordの実測結果ではありません。

ID 原文の該当箇所 期待する扱い
A ユーザは設定を変更できます。 一般本文なので「ユーザー」へ
B サーバーの状態を確認します。 一般本文なので「サーバ」へ
C 株式会社サーバー工房が担当します。 正式名称の設定なので変更しない
D 原文の引用:「ユーザは登録不要」 直接引用なので変更しない
E URL:https://example.invalid/server URLなので変更しない
F アカウント利用者へ通知します。 同義語統一は今回の対象外

「サーバーを全部サーバへ」と置換するとCまで変わります。Dも、引用符の中にある表記を統一すると、引用元の文字列ではなくなります。修正した数だけでなく、除外すべき箇所が残っているかを確認してください。

この例では、AとBだけを採用します。修正後の見本と比べると、変更してよい範囲を確かめられます。

AIにはどんな形で修正候補を出させる?

元原稿と用語集を渡し、まず候補の一覧だけを求めます。PDFを使う場合は、引用符や固有名詞を含む原文が読み取れているか、AI側に表示される内容を確かめてから進めます。比較の練習は、上のテキスト版でもできます。

添付原稿を用語集v1に照らして確認してください。
本文全体をリライトせず、候補だけを一覧にしてください。

各行に、箇所ID/原文/修正候補/ルール/適用・除外の理由を付けます。
原文の引用は一字ずつ保ち、同じ語が複数あれば位置も付けてください。
固有名詞・直接引用・URL・コードは変更しません。
用語集にない言い換え、数字や語調の修正は提案しません。
判断できない候補は保留し、不足している条件を書いてください。

全文が返ってきた場合は、そのまま上書きせず、元原稿との差分を一覧に戻します。候補の数が多いときは、章単位で処理し、章名と用語集の版を残すと確認対象を追いやすくなります。

修正を反映するとき、何を確認する?

原稿のコピーを作り、候補を採用・除外・保留に分けます。同じ文字列でも、会社名に含まれる箇所と一般本文の箇所は別の行として確認します。

反映後は、採用した箇所が直っているかを検索します。次に、除外対象の正式名称や引用を元原稿と照合します。修正予定の語だけを検索して終えると、引用やURLに別の変更が入ったことを見逃します。

確認結果 次にすること
採用表記になり、除外箇所も同じ 修正履歴を残す
採用予定の箇所が残った 位置を照合して未反映分を確認
固有名詞や引用まで変わった その変更を戻し、用語集の除外条件を明記
用語集にない語も変わった 原稿を戻し、表記修正だけの候補へ絞る
編集者同士で採用表記が割れた 判断者が決めるまで保留

検収用に渡すときは、元原稿・修正後原稿・用語集の版をひと組にします。「最新版」というファイル名だけでは、どのルールを適用したのかが後から分からなくなります。

すべて統一しない方がよい文章は?

法令や契約の引用、製品の正式名称、インタビューの直接引用が多い原稿では、見た目の統一より原文を保つことを優先します。引用の外側にある説明文だけを統一する、と範囲を狭めてください。

また、文書全体の方針が決まっていない段階で候補を全部直すと、後で別の表記へ戻すことになります。先に迷う語を用語集へ集め、採用する形と例外を決めてからAIへ渡します。

最初は配布原稿で、A・Bを直し、CからFをそのまま残せるか確認してください。自分の原稿でも同じように、直した箇所と守った箇所の両方を照合します。

出典

この記事の更新

  • 2026年9月22日用語集・架空原稿・修正見本を作成

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